免許後の諸手続き

営業保証金の供託等

営業を開始するには、営業保証金を主たる事務所の最寄りの供託所に供託して、その供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して、免許を受けた知事または国土交通大臣に届け出なければ営業ができないことになっています。

また、免許日から3か月以内にこの届出をしないと催告を受けますが、この催告書が到達した日から1か月以内に届出をしないときは、免許を取り消されることになります。

なお、宅地建物取引業保証協会に加入する場合には、営業保証金の供託を免除されます。

営業保証金の供託

営業保証金の供託には、新たに営業を開始する場合または営業保証金を供託して営業を開始した後、事業の拡大等によって新たに事務所を設置することとなる場合等があります。

供託しなければならない営業保証金の額は、次のとおりですが、営業保証金は必ずしも金銭である必要はなく、国土交通省令で定める有価証券を充てることができます。

供託原因 供託すべき額(平成14年4月現在) 根拠条項
新規免許の取得 主たる事務所-1,000万円 第25条
従たる事務所-事務所ごとに500万円
事務所の新設 事務所ごとに500万円 第26条
営業保証金の不足額の発生 不足額 第28条
宅地建物取引業保証協会の社員資格の喪失 主たる事務所-1,000万円
従たる事務所-事務所ごとに 500万円
第64条の15
宅地建物取引業保証協会の指定の取消しまたは解散 第64条の23

宅地建物取引業保証協会への加入

宅地建物取引業保証協会

保証協会は、国土交通大臣の指定を受けた一般社団法人で、次のような業務を主な業務として行っています。

  1. 社員である業者との宅地建物取引により生じた債権に関する弁済業務
  2. 社員である業者が扱った宅地建物取引に関するその相手方からの苦情の解決
  3. 士、宅地建物取引業の従業者等に対する研修

なお、保証協会の連絡先は次のとおりとなっており、公益社団法人青森県宅地建物取引業協会と同時入会することが原則となっております。

保証協会名 所在地 電話番号
(公社)全国宅地建物取引業保証協会青森本部 〒030-0861
青森市長島3-11-12 青森県不動産会館
017-722-5560

弁済業務保証金分担金

保証協会へ加入しようとする宅地建物取引業者は、その加入しようとする日までに弁済業務保証金分担金を納付しなければなりません。

また、保証協会の社員になった後に、新たに事務所を設置した場合も分担金を追加納付しなければなりません。

なお、弁済業務保証金分担金の額は、次のとおりです(平成14年4月現在)。

事務所 弁済業務保証金分担金
本店(主たる事務所) 60万円
支店(従たる事務所) 事務所ごとに30万円

証明書の携帯・帳簿の備え付け等

従業者証明書の携帯

業者は、従業者に、従業者証明書(様式第8号)を携帯させなければ、その者を業務に従事させることができません。従業者は、取引の関係者から請求があったときは、従業者証明書を提示する必要があります。

従業者名簿の備え付け

事務所ごとに従業者名簿(様式第8号の2)を備え、取引の関係者から請求があったときは閲覧に供しなければなりません。また、従業者に異動等のあったときは、その都度従業者名簿に変更内容を記載することになります。

なお、必要に応じ印刷等が可能であれば、フロッピー等にデータとして保存しておいてもかまいません。この場合、パソコンのディスプレイ等で閲覧に供することができるとされています。

帳簿の備え付け

事務所ごとに、その業務に関する帳簿を備え、宅地建物取引業に関し取引のあったつど、必要事項を記載しなければなりません。帳簿の保存期間は5年間です。

帳簿の記載事項をデータとしてフロッピー等に保存しておいてもかまいません。

業者票・報酬額表の掲示

事務所ごとに業者票(様式第9号)および報酬額表を公衆の見やすい場所に掲示しなければなりません。

特に、業者票については、事務所の外部(事務所が建物の内部にあるときは当該建物の外部)から見える位置に掲示することとされています。

※ 業者票(様式第9号)及び報酬規定表は、免許申請等各書様式にあります。

免許換え申請

事務所の新設、移転または廃止によって、下表の「変更内容」に該当して、引き続き宅地建物取引業を営もうとする場合は、現在免許を受けている免許権者から他の免許権者に免許換えの手続きをとることが必要です。

現在の免許の区分 変更内容 変更後の免許の区分
知事免許 他の1つの都道府県の区域内にのみ事務所を有することとなったとき 変更後の事務所所在地を管轄する都道府県知事免許
2つ以上の都道府県の区域内に事務所を有することとなったとき 国土交通大臣免許
大臣免許 1つの都道府県の区域内にのみ事務所を有することとなったとき 変更後の事務所所在地を管轄する都道府県知事免許

この免許換えは、現に受けている免許の有効期間内に変更後の免許権者の免許を受けることにより行います(免許換えにより大臣免許を受けようとするときは、主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事を経由して申請します。)

なお、免許換えにより新たに免許を取得したときには、それまでの免許は効力を失います。

変更の届出

免許を受けた後、免許申請書に記載した事項のうち、免許権者である知事または国土交通大臣が備えている「宅地建物取引業者名簿」に登載されている事項について変更があった場合は、30日以内に届け出なければならないことになっています。

変更の届出の対象となる事項および届出書に添付する書類は、次頁の一覧のとおりです。

なお、変更の届出の提出先、提出部数は免許申請書の取扱いと同様です。

業者名登録簿

変更事項 届出の要否 添付書類 添付の要否
法人 個人 法人 個人
※商号または名称 商業登記簿謄本「履歴事項全部証明書」
※代表者または個人 就退任 誓約書、身分証明書、登記されていないことの証明書(注4)、略歴書、商業登記簿謄本「履歴事項全部証明祖」
氏名 戸籍抄本、商業登記簿謄本「履歴事項全部証明書」(注2)
役員 就任 誓約書、身分証明書、登記されていないことの証明書(注4)、略歴書、商業登記簿謄本「履歴事項全部証明書」
退任 商業登記簿謄本「履歴事項全部証明書」
氏名 戸籍抄本、商業登記簿謄本「履歴事項全部証明書」
政令使用人 就任 誓約書、身分証明書、登記されていないことの証明書(注4)、略歴書
退任
氏名 戸籍抄本
※主たる事務所の所在地 事務所を使用する権原に関する書面、事務所付近の地図、事務所の写真、商業登記簿謄本「履歴事項全部証明書」
(注2)
従たる事務所 新設または移転 事務所を使用する権原に関する書面、事務所付近の地図、事務所の写真、商業登記簿謄本「履歴事項全部証明書」、従業者名簿
(注3)

(注2)
廃止
名称
専任の取引士 就任 専任の取引士設置証明書、身分証明書、登記されていないことの証明書(注4)、略歴書
退任 専任の取引士設置証明書
氏名 戸籍抄本
(注1) ※印の事項について変更があった場合は、宅地建物取引業者免許証書換え交付申請書をあわせて提出します。
(注2) 商業登記簿謄本の添付が必要なのは法人のみです。なお、商人でない法人(農協、公益法人等)は法人登記簿謄本を添付してください。
(注3) 従たる事務所の新設または移転の場合、当該事務所が登記されている支店であるときのみ商業登記簿謄本「履歴事項全部証明書」の添付が必要です。
(注4) 「登記されていないことの証明書」東京法務局が発行する成年被後見人及び被保佐人でないことを証するものです。

※ 業法第50条2項の規定による届出書(様式第12号)の様式は、免許申請等各書様式にあります。

案内所等の届出

届出について

次の場所について、所定の事項をあらかじめ届け出ることになっています。

届出が必要な場所

次の場所で、契約の申込みの受理または契約の締結を行うもの

  1. 継続的に業務を行うことができる施設を有する場所で事務所以外のもの
  2. 一団の宅地建物の分譲を行う案内所
  3. 他の業者が行う一団の宅地建物の分譲の代理または媒介を行う案内所
  4. 展示会その他これに類する催しを実施する場所

届出事項

  1. 所在地、業務内容および業務を行う期間(最長1年間)
  2. 専任取引士(1人以上)の氏名および登録番号

届出先

「免許権者」および「案内所等の所在地を管轄する都道府県知事」あてのものを各々に提出(ただし、大臣免許業者が大臣に届け出るときは、案内所等の所在地を管轄する都道府県知事を経由)

届出書類

届出書(様式第12号)、正本および副本 各1通

※ 「免許権者」と「案内所等の所在地を管轄する都道府県知事」が一致する場合、提出部数は正本1通のみ。

その他

業務を開始する日の10日(中10日)前までに届け出なければならない。

※ 業法第50条2項の規定による届出書(様式第12号)の様式は、免許申請等各書様式にあります。

留意事項

「一団の宅地建物の分譲」とは

「一団の宅地建物の分譲」とは、10区画以上の一団の宅地または10戸以上の一団の建物の分譲をいいますが、将来的に10区画以上分譲する予定がある場合、今回の分譲区画数が9区画以下であっても届け出る必要があります。

複数の業者が設置する案内所について

複数の業者が同一の物件について同一の案内所等において業務を行う場合は、いずれかの業者が専任の取引士を1人以上置けばよいが、不動産フェアー等複数の業者が異なる物件を取り扱う場合は、各業者ごとに専任の取引士を置かなければなりません。

臨時に開設する案内所について

別荘の現地案内所など週末にのみ営業を行う場所についても、専任の取引士を置かなければなりません。

専任取引士について

案内所等に専任取引士を派遣することによって、主たる事務所又は従たる事務所の専任取引士の数が法定の要件を満たさなくなる場合は、他の取引士を届出する必要があります。

標識の掲示

契約の申込の受理または契約の締結 物件の所在する場所
行う場所 行わない場所
一団の宅地建物の分譲 売主 様式第10号 様式第10号の2 様式第11号
代理・媒介 様式第11号の2 様式第11号の3
上記以外 様式第10号 様式第10号の2

業者は事務所以外にも、次の業務を行う場所ごとに、公衆の見やすい場所にそれぞれ所定の標識を掲げなければなりません。

  1. 継続的に業務を行うことができる施設を有する場所で事務所以外のもの
  2. 一団の宅地建物の分譲をする場合における当該物件の所在する場所
  3. (2)の分譲を行う案内所
  4. 他の業者が行う一団の宅地建物の分譲の代理または媒介を行う案内所
  5. 展示会その他これに類する催しを実施する場所

※ 案内所等の届出書の様式は、免許申請等各書様式にあります。

廃業等の届出

業者が次に掲げる事項に該当することとなった場合は、廃業等届出書に免許証を添付して、免許を受けた知事または国土交通大臣に届け出ることが必要です。

この届出は、届出事由が生じた日から30日以内に行わなければならないことになっていますが、業者が死亡した場合は、相続人がその事実を知った日から30日以内となっています。

なお、免許の効力は、業者が死亡した場合または法人が合併により消滅した場合には届出をまたず、その事実が発生したときに失効します。その他の場合、すなわち業者が破産した場合、合併および破産以外の理由により解散した場合または廃業した場合には、その届出をしたときに失効します。

廃業の理由 法人・個人の別 届出人 届出期間 添付書類 根拠条項
(第11条)
死亡 個人 相続人 事実を知った日から30日以内 死亡及び相続(配偶者、親子関係等)のわかる戸籍抄本 第1号
合併による消滅 法人 代表する役員であった者 該当することとなった日から30日以内 消滅日が確認できる閉鎖謄本等裁判所の発行する破産管財人の証明書 第2号
破産 法人または個人 破産管財人 第3号
合併および破産以外の理由による解散 法人 清算人 解散日が確認できる商業登記簿謄本 第4号
廃止 法人 代表者 第5号
個人 業者であった者

※ 廃業等届出書の様式は、免許申請等各書様式にあります。

営業保証金の取戻し

宅地建物取引業を廃業する等の理由により、営業保証金を供託しておく必要がなくなることがあります。この場合には、供託してある営業保証金を払い戻してもらうことができます。これを営業保証金の取戻しといいます。

取戻しができる場合

  1. 免許の有効期間が満了したが、更新を受けなかったとき
  2. 業者が破産し、法人が合併および破産以外の理由により解散し、または廃業したことを届け出たため、免許が効力を失ったとき
  3. 業者が死亡したとき、または法人が合併により消滅したことにより、免許の効力がなくなったとき
  4. 営業保証金の供託済届を提出しないため、免許取消処分を受けたとき
  5. 免許の取消処分を受けたとき
  6. 一部の事務所を廃止したことにより、営業保証金の額が所定の額を超えることとなったとき
  7. 金銭および有価証券または有価証券のみをもって供託している場合において、主たる事務所を移転し、もよりの供託所が変更になったため、移転後の主たる事務所のもよりの供託所に営業保証金を供託したとき

以上の場合のうち(1)から(5)までの場合には、業者であった者またはその承継人が供託されている営業保証金を取り戻すことができ、(6)および(7)の場合にあっては、その業者自身が取戻し請求権を有します。

営業保証金取戻しに係る手順(免許の失効および廃業の場合)

  1. 廃業等届出書を提出します。
  2. 官報に営業保証金取戻し公告を掲載します。

【公告事項】

  1. 宅地建物取引業者であった者について商号または名称、氏名(法人の場合は代表者の氏名)および事務所の所在地
  2. 宅地建物取引業者であった者の営業保証金の額
  3. 営業保証金について還付請求権を有する者は、6か月を下らない一定期間内に、その債権の額、債権発生の原因たる事実ならびに住所および氏名または名称を記載した申出書2通を免許を受けていた知事または国土交通大臣に提出すべき旨
  4. 3.の申出書の提出がないときは、営業保証金が取り戻される旨
  1. (2)の公告をしたときは、すみやかに営業保証金取戻し公告届を提出します。
  2. 官報掲載日より6か月の公告期間中に債権に関する申出書の提出のなかった時は、供託書の写しと原本を持参して、青森県庁建築住宅課において「債権申出書の提出のなかった旨の証明」の交付を受けます。
  3. (4)の証明書と供託書原本等を持参して、供託手続きをした法務局(支局を含む)に出向き、指示に従って取りもどしを受けます。
  4. 6か月の公告期間中に債権に関する申出書の提出があった時は、青森県庁建築住宅課においてその申出書各1部と「債権総額に関する証明書」の交付を受け、取りもどしを受けます。

※ 廃業等の届出の様式は、免許申請等各書様式にあります。

PAGE TOP